ETA2824-2と言えば自動巻き式の時計用機械で使われている石数は25個。
ところが、部品取りの目的で手に入れた時計に見た目がETA2824でローターに17jewelsと書かれている機械がありました。
ALFEXの自動巻き腕時計
ローターに17JEWELSの刻印があるのはスイス製のALFEXというブランド名で発売されていた自動巻き式の腕時計。もちろん手巻きも可。
文字盤にはしっかりAUTOMATICと入っています。
この時計、裏蓋がシースルーなのですがETA製の機械を使っているわりに珍しくスクリューバックではなく圧入式でした。
外すのには荒技を使っています。
17JEWELSの文字
こちらが、その17JEWELSの機械です。
17石のETA2824-2はあまり目にしたことがないのですが、機械に使われているパーツの仕上がりからしてスイス製であるのは間違いなさそうに見えます(節穴だったらごめんなさい)。
ETAの機械に見慣れている方なら分かると思いますが、ローターの後ろにあるパーツに石が無いのが分かります。
25石との違いはこの辺りでしょう。
自動巻きの部分に石を一つも使っていないのではと思われます。
25石は自動巻き部分の石が8コ?
検証のため、お馴染みの25jewelsと書かれている機械の自動巻き部分を比較してみました。
右が石を使ってない自動巻き、左が2801化を施して不要になったノーマルな25石ETA2824の自動巻きパーツです。
色はどちらもゴールドですが嫌いではありません。
裏返して機械本体へ接する側です。
よく見ると、右側の機械にはほぞ穴に石が入っていません。
このように外観からは表と裏に3つずつ石が見えるだけであわせて6個しか確認できないので本体側に17個の思い込みは立証できません。
25石のほうを分解してみます。
どうやらこの真ん中の歯車の中に小さい石が二つ入っているようです。
同じ見た目の歯車は二つありますが、どちらを切り替え車と呼ぶのか分かりません(SEIKO、CITIZEN信者なので)。
3つ並んでいる中央にある歯車を拡大してみると、左右に並んで人工ルビーのようなものがはめ込まれているのが見えます。
これが25個ある中の2個だとすると、自動巻き機構の表裏から見える6個と、この歯車の中にある小さな石2個で合わせて8個の石が使われていることになります。
このように画像やキズミで確認した限りETA2824-2は自動巻き部分に石が8つ使われていて、自動巻き機構を一式外せば残りの機械は17石になるようです。
断定するには、データシートで確認するなり顕微鏡で見るなどが必要ですが、今回ざっと見た感じでは間違いないかなと思っています。
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