自動巻き時計を分解して自分好みの手巻き&ノンデイトのシンプル腕時計にする計画も仕上げの段階に差し掛かりました。
既に対応済みのカレンダー周りパーツ除去のカスタムに加え、今回は取り除かれていた規制レバーを設置し直し秒針停止を復活させ元通りケースへ収納です。
受け石のバネを破損
これまで順調に進んでいたETA2824-2のETA2801化計画ですが、素人作業ですので何かと不手際がつきまといます。
画像の中央付近右にある穴ですが本来あるべき部品が入っていません。やらかしています。
テンプ受には画像の通り無事に注油を済ませていますが、文字盤側を忘れていたため石を押さえているバネを外そうとしたら、手捌きが雑すぎてバネが千切れてしまいました。
バネだけ購入するのは難しそうでしたので、このインカブロック部分をセットで時計屋さんへ注文し無事入手することができてます。
この思わぬアクシデントで知ったのは、天真を地板側で受けている受け石周りのパーツはねじ込みではなく圧入されているだけだということ。
表(アンクル受側)からドライバーなどで強く押せばポッカリぬけて最初の写真のとおり大きな穴が空きます。
新しいパーツは、専用工具など持ち合わせていないので荒技ですが割り箸の先を細く削ったもので文字盤側から圧入しました(これもバネ痛めます・・)。
夢中になって取り付けたらバネを上げる方向が逆向きでした。まあ精度に問題ないでしょう。そのまま注油しました。
キセイレバーの取り付け
もともと中古で入手したこともあって、この時計の仕様がよく分かりませんがネジの頭にドライバーで付いた傷があるので、一度オーバーホールしている可能性ありです。
そのわりに受けや地板に傷、汚れがほとんどないので手つかずなのか区別が付きませんが、載っていたETA2824-2には規制レバーが入っていませんでした。
煩わしくて除去してしまったか、折れてしまってそのままなのか、はたまた時計メーカーに納品する段階でオプション扱いだったのか全く分かりませんが、せっかくなので秒針停止機能を復活させるためキセイレバーを用意しました。
画像のように巻真の近くに設置しますが、2段引きでテンワに接触することを確認しようと思ったらレバーが弾けてしまいました。
一番受を戻せば問題なく機能してくれるでしょう。
ETA2801(手巻き)化の仕上げ
アクシデントはあったものの機械はなんとか元の形に仕上げることができました。
この後、文字盤は簡単につきましたが針はここでは書けないほど格闘しています。
カレンダーが付いた元の文字盤を外した際に付いていた金属の枠は、そのままムーブメントと文字盤の間に入れています。
裏蓋にはETA2824の文字が入っていますが、中の輪列受にはSEVENTEEN_JEWELS(17石)の刻印がある拘りの仕様になりました。
作業の途中で気づいた今回対応できていない2824と2801の違いは、香箱車だけでなく一番受の形状まで全く別物だということ。
2801はコハゼが角穴車のほうに付きます。
そこまで頑なになってしまうと新品のETA2801-2が何処かから買えてしまうほどの出費になるでしょう。
まずは、完成した時計にベルトを装着し半分銀色の機械を眺めた後にハイビートで進む秒針を追いながら竜頭を巻きたいところです。
ETA2824関連
イタリアブランドBARBERA ETA2824自動巻き腕時計
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