ノンデイト用に選ぶ文字盤と針【ETA2824-2手巻き化】

手巻きノンデイト仕様で組立中のETA2824-2ですが、日付表示なしで運用するための文字盤と取り付け易そうな太めの針を調達しました。

針はETA用から気に入ったものを選べば良いのですが、デイト窓がない文字盤は選択肢が限られます。

ノンデイト仕様の文字盤

某海外サイトで日付窓なしの文字盤を探してみたところ、ETA2824に限らず7S26、NH35向けやミヨタ用でもノンデイト向けのダイヤルというのは数が少ない模様です。

ノンデイトの文字盤

そんな中で、選んだのが画像の黒い文字盤。

右側にあるのが元々付いていた日付窓ありの文字盤です。

このほかにも、いくつかノンデイト用がありましたが似たような3、6、9のアラビア数字で書体が異なるものだったり、私の好みのバーインデックスを使ったデザインの文字盤は見つかりませんでした。

ETA2824用の針

針については、ほぼお目当ての形のものを入手することができています。

ETAムーブメント用針

後で気づいたのですが、秒針と分針が結構長いので少しカットしなければならないようです。

同時に装着する文字盤のインデックスは白ですが夜光はあえてオレンジをチョイスしました。

ロゴなしなので色でアクセントを付けてあげることにします。

干支足のカット

今回用意したノンデイト用文字盤には、ETA用の干支足の他にMIYOTAのムーブメントにも使える干支足が付いているので、そちらをカットしなくてはなりません。

ミヨタ用も含め4本ある干支足

画像の4本あるもののうち右上と左下の2本がミヨタに使うものです。

余分な干支足をカットした文字盤

ミヨタ用の2本をカットし元の文字盤と同じ2カ所だけに干支足が残りました。

ニッパーで切った後にヤスリでと思ったのですが、意外にヤスリを当てづらいのと削れた金属粉で表面が汚れるのが気になったので、途中からカッターナイフを使いました。

カッターで簡単に削り落とせたので、この部分の素材は柔らかめのもが使われているようです。そのせいで折れたり曲がったりがあるのでしょう。

何はともあれ、これで手巻きノンデイト化されたETA2824へ装着するパーツの準備が整いました。

それにしても日付なしは使い勝手やメンテナンスが楽ですが、あらためて少数派であることを思い知らされました。

某ベンツ針搭載の高級時計がいつまでも人気モデルであり続けることを願いたいものです。

ハミルトン カーキ フィールド メカニカル H69429901【ETA2801-2:手巻き】

ここのところ続いていた時計イジリを一休みして腕時計本体のレビュー記事になります。

自分では、いろんな意味で本物の手巻き時計として評価していますHamilton Khaki Field Mechanical H69429901。

ここ最近、自分へのご褒美として入手しました。

ハミルトン カーキH69429901

ハミルトンのカーキと言えば、ちょっと時計に詳しい人なら「あぁ~あの時計ね」と例のミリタリーな形を思い浮かべると思いますが、なんとも覚えづらい型番。

ハミルトン カーキ フィールド メカニカル H69429901

文字盤色がブラウンのH69429901

H69429901はケースサイズが竜頭を除いて38mmの今風の大きさでブラウン文字盤、末尾の2桁が異なるH69429931は色違いのブラック文字盤(ベルトの色も異なる)で末尾31のほうが、従来の「Khaki」の色に近いイメージですね。

裏蓋にはハミルトンのロゴ

このカーキ・フィールド・メカ「H69429901」は手巻きカーキとしてはETA2801-2を搭載した最終モデルで、後継のH69439901にはパワーリザーブ80時間のH-50が採用されています。

38mmサイズのETA2801搭載モデル

現行のH69439901に搭載されるH-50はパワーリザーブが80時間と長くなったことで振動数が28,800bphから21,600bphへ引き下げられています。

H69429901はETA2801-2を搭載

従来通りETA2801-2が載ったH69429901

ハイビートに拘りがなければ、このムーブメントの仕様変更は一般的に精度差を気にするほどではないでしょう。

手巻きそのものが珍しい時代にロングパワーリザーブはありがたいものです。

しかし、時計好きにとって従来のETA2800系の部品の使い回しが出来ずにメンテナンスや部品の入手が難しいのではという点で気になります。

ケースが薄い手巻きハミルトン

38mmサイズでも薄型ケース

ちなみに、H69429901のケースの厚みは9.1mmですがH-50を搭載した現行モデルはケース厚が10mm(9.5mmという情報もあり)とわずかに厚くなっているとのこと。

文字盤カラーと型番

カーキ フィールド メカは現行モデルを含め、時計の色と型番の判別が難しいので表にまとめてみました。

ETA2801-2搭載機種

型番 ダイヤル色 ストラップ
H69429901 ブラウン ベージュ
H69429931 ブラック グリーン

ETA2801-2搭載モデルで2020年12月現在で公式サイトに残っているのはブラウン文字盤のH69429901だけでした。

H-50搭載機種

型番 ダイヤル色 ストラップ
H69409930 ブラック グレー
(ブラックケース)
H69439411 ホワイト グリーン
H69439511 ホワイト ブラウン皮
H69439531 ブラック ブラウン皮
H69439901 ブラウン ベージュ
H69439931 ブラック グリーン
H69449861 ブラック? グリーンカーフ
H69449961 ブラック? グリーン

H-50のモデルは種類が多く調べ切れず特にH69449861、H69449961の文字盤の色が現物でしか分かりません。 

 販売サイトではGREENとなっているのでダークグリーンでしょうか。

H69429901は優しい装着感

ハミルトン カーキの1から24までしっかり描かれたダイヤルと定番のNATOストラップといった特徴が以前は好みではありませんでした。

ところが、気取らないブランドでそこそこな性能を持った手巻き時計というのを探してみるとHAMILTONのKhakiに辿り着くことになります。

今の時代に手巻きムーブメントそのものが珍しく、さらに信頼できるメーカーのものとなるとETA2801-2(またはH-50)一択になるでしょう。

グランドセイコーの手巻きもありますが、サラリーマンには装着するワクワク感がない時計です。

NATOストラップは心地よい装着感

見た目も地味と言うより、余計なものをそぎ落とした3針・ノンデイト・手巻きのシンプルさは親しみが沸きます。

特にケースの薄さはクォーツ時計に迫るほどです。

気になる装着感は、20mm幅のNATOストラップというのが意外なほどソフトな付け心地。

金属にも皮にもない柔らかさと、暖かみを感じ、重量が軽いこともあって非常に快適な装着感です。

今までの自分の金属ブレス主義は何だったのかと言ったところ。

カーキ フィールド メカニカルのH69429901は手巻きノンデイトという狭い市場でH-50搭載モデルが広がりつつある中、ETA2801-2を搭載している限られた最終モデルです。

現行モデルと同様のモダンなデザインに、あえて従来の旗艦ムーブメントを積んだH69429901は手巻き時計の王道であり、完成形であると言って良いでしょう。

分解ついでに輪列受の交換【手巻きETA2801化】

趣味の「なんちゃって分解清掃作業」を着々と進めているETA2824-2ですが、手巻き化に伴い輪列受をETA2801のものへ交換することにしました。

ローターを取り去る仕掛けだけでなく、見た目も17石の手巻きに迫ることに。

作業は前回の文字盤取り外しの続きからです。

ETA2824-2の香箱車と受

ローターを取ってしまったムーブメントには石数の表記がありません。別になくても良いのですが手巻化の証として17石の刻印があったらお洒落かなと思うのは時計好きならではの発想ですね。

テンプの取り外し

画像にはありませんが、先にゼンマイに残っているトルクを解放しました。

汚れもなく綺麗な機械ですが、そう新しくもなさそうなので油切れなどで解放しきれてない巻き上げが残っていることも想定し基本に従います。

外したETA2824-2のテンプ

最初に「てんぷ」を取り外します。受のネジをはずすと簡単に取れました。

動力側の分解

続いて動力側のパーツを外していきます。

角穴車とネジ

ETAの角穴車には、わかりやすい四角い穴が空いていました。

ETA2824-2の香箱車と受

丸穴車は残したまま受けを外します。

この部分、バラすのは簡単なのですが、コハゼのバネを飛ばしてしまうと、かなりの確率で長期間に作業を中断することになります。

趣味の作業ですので、見える部分から、それでダメなら裏から油を注せば良いでしょう。

それで寿命が縮む仕組みでもなさそうに感じますがどうでしょう。

ETA2801の輪列受

ETA2801-2の輪列受け

左にあるのが準備したETA2801-2用の輪列受けです。

ETA2824用と比較

元の2824のものを並べて比較してみたところ、必要な4つ石の位置はピッタリの模様です(組み上がってみないと分かりませんが・・)。

ゴールドを調達できれば良かったのですが、シルバーでも仕上がりが「キカイダー」みたいで面白いじゃないかと感じた次第。

香箱車を外したETA2824-2

次にいよいよ輪列のバラしに入るわけですが、作業前からアンクルを外す行程をなんとか省略できないか考えていました。

取り付けに神経を使うパーツなので面倒な作業はできれば回避したいわけです。

そのままシルバーのプレートを載せて地板に隙間無くぴたりとハマれば、あとは素直に2本のネジを締め付けて交換完了なのですが、アンクルが付いているとスムーズに回転するかの確認ができません。

アンクルの取り出し

アンクルを残して輪列受けを外した画像

基本から激しく脱線し輪列を露わにしたところです。

で、丁寧に丁寧にシルバーのプレートを載せますが、載せますがです。

はい、ピッタリハマりません。ザラ回しが出来ないと言うのは何ほど不便なものか思い知ることになりました。

アンクルを外したETA2824-2

結局、遅ればせながらアンクル受のネジを外し、基本路線に近づけました。

17石用輪列受け取り付け

ETA2824-2用の輪列受を取付け

やや小刻みな格闘の後、無事にガンギ車まで輪列がスムーズに回ることを確認し新しい輪列受けのネジを締め込みます。

アンクルの取付

そして苦手なアンクルの取り付けもなんとか済ませ(香箱車が先でした)、一連の作業は、ここでまた小休止させていただくことにします。

地板と受けの刻印

ケースに入れてしまうと分からなくなりますが、この状態で地板のETA2824-2と輪列受けにある「SEVENTEEN_JEWELS_SWISS」の刻印が確認できます。

あとは、注油しながら外したパーツの組立てと規制レバーの追加。

目指すは3針ノンデイトの手巻き仕様、裏スケルトンです。