SARB033のケース洗浄(ベゼル取り外し)

不動のセイコーメカニカルを再生するにあたりケースも分解洗浄してみようと思い立ちベゼルを外してみることに。

一見、ガラスの縁はケースと一体になっているものと信じていたところですが実は外せる構造でした。

ベゼルの取り外し

ベゼルの取り外しは風防の取り外しと同じ要領で行いましたが、ガラスほど簡単には外れてくれませんでした。

外したベゼルとケース

ベゼルとケースとの間には白いパッキンが入っています。

今回はこのパッキンを新しいものに交換しました。

海外では、このSARB033(035)用にフルーテッドベゼルというのが売られていますが、自分の好みではないため今回は非採用。
ケースの洗浄のみをすることにします。

接合部の汚れ

ベゼルを外したケース

パッキンがハメられていた部分を含めケースとベゼルの接合部には黒い汚れが目立ちます。

並べたケースとベゼル

せっかくの機会なので洗剤を使い豪快に水洗いしておきました。

ケースへの組み込み

仮のミネラルガラスを入れたベゼル

ミネラルガラスを仮組み

ベゼルの取り付けも器具を使って圧入しましたが、正直、趣味の範囲のレベルで上手く行く次元でないことは想像の通りでした。

あっさり斜めに入ってしまいます。

結果的に、まだガラスが入っていないことを良いことに何度も押し込んで強引に平らにしています。

自分の肉眼で水平に入っていれば素人としては上出来でしょう。

今回学んだこと、腕時計のベゼルは安易に外さない方が良い。

ダイバーウォッチのカスタムで、ベゼルを外している様子を他のサイトで見かけますが、SARBシリーズのようなノーマルな形の時計は趣味のレベルで手を出せないようです。

分解したムーブメントの組立て【6R15:SARB033】

趣味の時計いじりとして程良いところまで分解が進んだ6R15ムーブメントですが、今度は逆行程の清掃と組立に移ることにします。

今回もまた欲張らず身の丈に合った作業内容に則り進めることになりますので、本気の仕上がりを求める方には参考になりませんのでご注意ください。

清掃が可能なパーツ

時計屋さんのように超音波洗浄機など備えていませんので、と言い訳しようと考えていたら、ネットで販売していました。

腕時計の部品に使えるかどうかは微妙ですので、今回は軽く見送ります。

さて、分解時に明らかに汚れが確認できたのはローターの内側でした。

それ以外にも、私と前の所有者が付けたであろう指紋が各パーツにペタペタと付いているので、これらをなんとかしたいところ。

ローターの汚れ

ローターについた黒い汚れ

分解時に最初に取り外したローターに黒く目立つ汚れを見つけましたが、モリブデングリス(素人の想像)なんかでしょうか。

ローターの回転軸付近に塗布したグリスが巻き上げ時に飛び散ったのでしょう。

こういうの見ると時計したまま風呂にはいるとか、いかがなものでしょう。

汚れを拭いた回転鐘

この汚れ、どう処理するのが良いのかとりあえず手元にあった揮発性の液体(この場所に使ってよいのか分からず大きな声で言えません)で綺麗にふきとりました。

しつこくこびり付いて取れませんが、デリケートな部品ですのであまりゴシゴシやると影響がでそうですのでこの辺にしておきます。

地板についた脂

地板についた皮脂

次に気になった汚れが地板についた汚れと傷です。傷は前のオーナーが使用中なのかメンテを使用としたときにつけてしまったようです。

傷は磨くなり交換しなければなりませんが指紋などの脂汚れは拭けばなんとかなりそうです。

というワケで、地盤もローターと同じ方法で汚れを除去しました。

注油と組立て

清掃が済んだところで、順にパーツを組んでいくことになります。

時計の部品に注油

分解の時の逆ですが注油という作業が加わってくるところが大きな違いでしょうか。
その他の要領は分解の逆と理解していますが、小さな部品ばかりなので神経を使います。

針を取り付ける軸

分解の行程に載せていませんでしたが、最初に針を取り付ける軸を設置しました。

主軸が組み上がったところ

このあと、文字盤側は思っていたより割と簡単に元に戻せました。

テンプが抜けたムーブメント

続いてローター側(裏蓋側)も分解と逆の手順で部品を載せていきます。

組み上げたテンプ受け

手巻きでゼンマイが巻ける状態まで組み上げたところで、てんぷ周りを取り付けることにしました。

不動のジャンク品で手に入れたこの6R15は、もともと「てんぷ」が受けごと取り除かれている状態でしたので、自分は外した経験さえない部分。

6R15の地板とてんぷ一式

そこで慎重に組み込もうとするわけですが、これが何度か繰り返して置いてもヒゲゼンマイが上手く振れてくれません。

ある程度の角度を持たせた状態でてんぷの取り付けスペースに合わせたあと、ムーブメント本体を回転させながら受けを置くというやり方のようですが、この作業、技量は当然のことながら使う工具もそれなりのものを用いないと上手くいかないのではないかと思います。

組み上がったムーブメント

やっとのことで仕上がったムーブメントですが、作業が予想以上に手こずりましたので、分解の時と違い途中で写真を撮る余裕はありませんでした。

慣れている方にとっては朝飯前のことなのだろうとは想像しますが。次に自分で分解するときは、てんぷ回りは組んだままにすることにします。

組立て上の注意点

機械の付いたムーブメントに針を付ける

機械のくみ上げが済めばあとは文字盤と針を載せてケースに収めることにします。

ケースに戻された6R15

趣味の時計いじりとしては完璧な作業をできないわけですが、気づいた注意点が一つありました。

それは、角穴車の押さえネジは完成後に増し締めしないほうが良いということ。

分解時にゼンマイを解放するときに押さえるネジですが、自動巻き機構を組んでしまってから更に増し締めしようとすると、関連する歯車に負担がかかり痛めてしまいそうな感触がありました。

これまでの経験上わかった唯一の注意点ですが、分解時も組立時も注意を払わなければならない部分のようです。

機械式ムーブメント6R15の分解

前回の記事の続きで自動巻き腕時計SARB033を自分でオーバーホールのため不動状態の機械式ムーブメント6R15を分解しています。

単純に部品をバラすだけなら簡単ですが、損傷しているパーツの有無を確認しながら後の組立を想定し要領よく作業をすることにしました。

なお、この分解作業は趣味の範囲で行ったものですので一般の修理には参考になりませんのでご注意ください。

ローター側

前回、角穴車を外したところで作業をストップしていましたが、さらに内側のパーツを取り除いていくことにします。

オーバーホール途中の6R15

半円状のプレートの取り外し

大きなプレートの取り外し

機械を覆っている半円状の大きなパーツを取り外すと香箱車が見えてきます。

6R15の香箱車

「こはぜ」と真ん中付近の2つの歯車を外せば香箱車が取り出せました。

てんぷ周りのパーツ

本来であれば、ここまでの工程の途中でゼンマイを開放しテンプ周りのパーツを外しておかなければなりませんが、この時計は中古として入手時にすでに「てんぷ受け」ごと取り外された不動品でした。

アングル受け

てんぷに関しては工程を省略し、アングルのカバーを外してアングルを取り出します。

がんぎ車

次に、すぐ隣に見えるプレートを外すと「がんぎ車」が外せました。

ここまでバラしたところで文字盤側へ移ることにします。

文字盤側

日車がついた状態の6R15

ここで再度リューズを取り付けることにしました。

これより内部に進んでいくと巻き真で固定されていた小さな歯車が意に反して突然落下するためです。

ケースから外してすぐ戻しておけばよかったのですが気づきませんでした。

1枚目のプレート

一番上の薄いプレートを外したところです。

日車と2枚目のプレート

この状態で日車と内側にある2枚目のプレート、白い小さな歯車が取り出せます。

樹脂製の歯車

さらに筒車と隣の歯車、ローター側から見えていた黒い樹脂製の歯車などを外します。

この時点で本体に残っている部品は、衝撃を与えなければ落ちてきませんが巻き真の横に平らにハマっている歯車はスペースに収まっているだけなので外したほうが良かったかもしれません。

作業範囲を身の丈に止めることに

カレンダー周りのパーツを外した6R15

今回の分解作業はこの辺までにしたいと思います。

後はパーツを軽く清掃して注油しながら組み立てていくことにしました。

もちろん、これより細部までパーツを外していくことも可能ですが、趣味の範囲でのオーバーホールとしては得られるメリットよりもリスクが増すことになるので、ここは身の丈に合った作業範囲にとどめておくことにします。

セイコーのメカニカルSARB033(035)は完成度の高い時計です。

自分の能力の及ばない部分にまで手を付けて、せっかくのクオリティーを損なうことのないよう気を付けます。