SARB033の文字盤を色違いに交換しオリジナルなSARB035化に挑戦

SARB035の白文字盤 アナログ腕時計

SARB033の黒文字盤をSARB035の白文字盤に変更すればSARB035が出来上がるのではないかと単純に思っていたところ、幸運にもSARB035の中古文字盤を手に入れることができたので挑戦してみることにします。

文字盤のレビュー記事はこちら↓

白より上品な質感を感じるSARB035のアイボリー文字盤

作業に着手するまで一番の難関は針の移し替えかと思っていたのですが、いざ組み立ててみるとSARB035のデザインは033の黒と比較し意外な部分にも違いがありました。

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文字盤の色が大きなポイント

SEIKOのメカニカルSARB033とSARB035の大きな違いは文字盤の色です。

SARB033が黒文字盤、035は白(アイボリー)文字盤。

手元にあるSARB033の黒文字盤を035のものへ入れ替えればSARB035が出来上がるのではないかというのが今回の主題です。

黒文字盤の干支足

033の文字盤と035の文字盤では干支足の位置が違っていますが、これは色によって違うのではなく製造時期によって異なるようです(詳細不明)。

文字盤を入れ替えてみる

針を外したSARB033の文字盤

ケースから取り出して針を外したSARB033の黒文字盤。

分解のついでに文字盤の他にムーブメントもNH35へ載せ替えです。

NH35の白日車

NH35の白日車と取り外した樹脂枠

ここで気づいたのですが、パーツの色に関して全てSARB035を目指すなら6R15のカレンダー用日車も黒から白へ変更する必要があります。

今回は、ムーブメントも6R15からNH35へ「なんちゃって」するために白の日車を用いた仕様のNH35をたまたま入手できていたので手間が省けた次第でした。

文字盤を裏返しで並べた画像

画像は、調達済みの白文字盤と時計から取り外した黒文字盤を裏返しに並べたところ。

左が白文字盤、右の黒文字盤には文字盤受けリングが載ったままです。

文字盤受けリングを白側へ移植

SARB033の文字盤受けリングを白文字盤へ合わせてみると、干支足の場所は異なるもののピタリとハマりました。

SARB033の文字盤のほとんどが画像右のと同じ干支足の配置でした。左の白文字盤の干支足の配置は例外である可能性があります。この単体で入手したSARB035文字盤だけが保守用で供給されたなど特別な仕様であることも考えられます。右のSARB033の干支足を標準と仮定すればNH35を使うためには文字盤を加工する必要があります。

白文字盤が付いたNH35

NH35ムーブメントに取り付けた白文字盤

NH35側は付属の樹脂製スペーサーを外した状態で付けていますが、6R15から干支足を固定するためのネジ(2本)を移植してあげないと文字盤をしっかり固定できない状態になります。

ここまで組んでしまえば、「なんちゃってSARB035」の完成は見えてきそうですがNH35ムーブメントの場合はケースへの取り付けに課題が存在します。

参考記事:NH35は6R15機に載せ替え可能か

この側止板の位置が合致しない件は、無難に6R15の日車交換で済ませれば問題はありません。

私のように、ついでにNH35にダウングレードしたいなどという方は少数派でしょう。

針のデザインも微妙に異なる

ムーブメントに針を取り付け、ケースに固定すれば「なんちゃってSARB035」は完成です。

針は3本とも全てSARB033のものを引き続き使うことにしました。

完成した白文字盤SARB033

完成した白文字盤の「なんちゃってSARB035」

これも、最初から気づいていましたがSARBの033と035では針のデザインに違いがあります。

SARB035の時分針

SAEB035の純正パーツの時分針

針の先端と付け根の中央部分に黒文字盤は白の線、白文字盤の035用には黒の細い線が入っています(画像の針で白く見える部分は夜光)。

黒文字盤用の針をそのまま白文字盤に移した場合は視認性が劣ることになりますが、影響がどれほどのものなのかこのまま使ってみることにします。

ケースのガラスパッキンの色

裏蓋を閉め組み上がったところで、いざ文字盤を上に向けてみると本来のSARB035のデザインと少し違うことに気が付くのにそれほど時間がかかりませんでした。

白文字盤のSARB033

ノーマルなSARB035は風防とケースの間にあるパッキンも白

本来、もとから白文字盤を搭載しているSARB035は風防の外周を覆っているガラスパッキンの色も少し透明がかった白。

そして今回利用したSARB033のケースはガラスパッキンの色が黒でした。

SEIKOのメカニカルに使われる6R15-00C1(00C0)のケースは、SARB033に使われる物と035に使われる物でガラスパッキンの色が異なるようです。

てっきり、SARB033の文字盤と日車の色をブラックからホワイトに変更すればSARB035が出来上がるのかと思ったら違っていました。

想定外であったガラスパッキンの色ですが、眺めていてると結構カッコ良く見えます。

風防周りがアクセントになってメリハリの利いた感じがしないでしょうか。

同じ6R15搭載の機種で、SARX041などはもとから白文字盤でガラスパッキンに黒が採用されています。

SAEX041は標準で革ベルト仕様なのでこうした部分に黒を入れる必要があったのでしょう。

それ以外でも、SARY097などはメタルブレス仕様ですが黒のガラスパッキンを使っています。もっとも、こちらのほうは時分針も濃い色を採用しているのでガラスパッキンにも黒を使うことによりバランスを取ったものと思われます。

いずれにしろ、完成した「なんちゃってSARB035」の組み合わせも悪いものではありません。

革ベルトを付けるなり、針の色を交換するなりすればもっと自然な装いになるのではと期待しています。

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