時計を趣味にする人は電子工作も好きかというと、そうとは限らないことでしょう。
腕時計にあって電子工作の成果にはないもの、それは装飾品としての価値といったところでしょうか。
ヘッドホンアンプを作る
今回は、パソコン用のタイムグラファーアプリを動作させるために小型のヘッドホンアンプが使えないか試してみたことについてです。
結果を先に申し上げますと、目的のソフトウェアに使うにはスペックが足りないと言うかそもそも趣向が異なるアンプだったようです。
用意したのは小型ヘッドホンアンプの組立キットで基盤に電子部品をハンダ付けして作るもの。
自分は時計を含め機械が好きですが、こうした基盤剥き出しのガジェットみたいなものにもソソられるものがあります。
半田付けができれば簡単
いきなり完成品の画像ですが、半田付けの経験がある人なら簡単に組み立てることが出来ると思います。
この製品は透明のケースが付属しているのですが、大きな4つのコンデンサの高さを低く抑えて設置しないと上のカバーが上手く付かない仕様で、画像ではコンデンサの頭が高すぎてカバーを付けてもフィットしません。
気づいたのが全て部品を付け終わってからでしたので、後からコンデンサだけ半田を溶かして足を裏側に出して修正しました。
ハンダを熱で溶かしてから表からコンデンサの頭を指で押す要領で上手くいきました。
この組立キットの親切なことに、抵抗が種類ごとにまとまっていて部品の帯の色を読む必要がありませんでした。
これは普段から電子部品に慣れない人にとって非常にありがたいです。
あとは、LEDやコンデンサ、ICチップなどの向きに注意して基盤に付けることができれば完成できます。
音量を増幅するのには足りない?
このアンプには別途DC9V~18Vの電源が必要ですが、電子工作に手を出すような人なら見合う定格のACアダプタくらいは確保できる人が多いのではと勝手に思っています。
自分も一昔前のパソコンに使っていた外付け機器用のACアダプタが、電圧はもちろんプラグの大きさもピッタリで使えました。
先に結果を申し上げていたとおり、マイク用に準備した圧電素子をヘッドホンアンプに繋ぎアンプのOUTPUTをパソコンへ刺し、タイムグラファー用のアプリケーションをパソコンで起動させますが、どうやら入力が弱くパルスを十分に検出できない様子です。
モノがヘッドホンアンプだけに音量の増幅より出力する音質を整えるのがこのアンプの役割のようです。
ヘッドホンアンプを試した後にスマホアプリなども使用して分かったのが、SEIKOの7S系(4R35など)のムーブメント、特にケースの分厚いダイバーズなどは音が静かで、そもそも圧電素子やスマホのマイクでは振動(チクタク)音を検出しにくいと言うことです。
それから、腕時計の歩度調整のためにパソコンを起動しアンプのために電源とマイク(自作のなんちゃって品)を設置するのが結構面倒です。
Windowsパソコンで歩度の計測に成功されている方などは、本格的なマイクアンプを拵えていらっしゃったり100均の商品で代用できていたり様々。
ところが自分が揃えたツール一式では目的達成は困難なようです。
専用ソフトウェアを使いたいために、マイクの選定に時間を割きアンプの調達に投資することを考えると、ネットで定番のタイムグラファーを購入してしまったほうが気持ち的に幸せになれると自分は考えました。
その後、疑問解決のため重い腰を上げヘッドホンアンプを用いての再検証をしました。
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