曇り止め対策で施した処置でしたが、結果を先に申し上げますと開けた穴から入ってくる光が気になるかも知れません。
無理に手間をかけるより伊達メガネの上から使うなどほうが効果的でしょう。
夏の時計いじりはキズミが曇る
趣味で時計を分解するようになってから、キズミは一般的な金属のバネで頭部固定できるタイプのものがやはり作業性が良いと実感するようになりました。
そして、気温の高い時期に時計のメンテナンスをしていると装着しているキズミルーペが曇りだして機械がよく見えません。
腕時計のムーブメントにとって湿度の高い環境は良くないことでしょうしエアコンの設定温度を下げれば済むことですが、時計をこよなく愛する熟成された大人は健康面も気を使いたいところ。
作業に集中しているときに顔面の温度(体温)が上がるのは代謝がそこそこ維持できている証拠と安心したりもします。
ですが、頻繁にレンズが曇るとなんらかの処置を施したくなります。そして「それは簡単なんじゃねえの?」という気持ちがどんどん背中を押します。
黒い筒に穴を開ける
早い話がドリルで穴を開けてしまえば良いだけです。
ただし、レンズに傷を付けてしまったらもったいない気がする上に、穴を開けるだけなら何時でもすぐできるという考えが自分にブレーキをかけていました。
穴あけを決断したのは、例によってテンプの入れ方の研究を行っているときでした。
夏場に細かな作業を長時間繰り返していると、やはりキズミが少しの汗で曇り出します。
この夏だけでなく、時計好きのダンディーには夏は何度も訪れることでしょう。そして、歳を重ねて渋みが増す度にエアコンの設定温度も増す?かもしれません。
そう考えた次の瞬間、自分は充電式の電動ドリルを手にしていました。時計に限らずDIYはわりとこなすほうではありますのでドリルは持ってます。
こんな感じでグリグリいっちゃいました。
数カ所貫通させたあと簡単にバリ取りを済ませてます。
加工後の使い心地
思い切って穴を開けたキズミを装着しての使い心地ですが、付けて最初に違和感がありました。
冒頭に書いたとおり、本来は暗いはずのレンズの手前から光が大量に入るので加工前より視線が乱され安い感じです。
一瞬やらかしたかと思いましたが、曇りの方が完全に解消されました。
あけた穴から入る無駄な光が気にならなければ、レンズが曇る問題は無くなったということになります。
まあ、人にはお勧めできない視界になるわけですが、顔面の代謝が高く維持された健康重視の時計好きにはメリットの方が上回ったようです。
そんなわけで、来る猛暑に向けてもオーバーホール環境は徐々に整いつつあります。
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