機械式時計を使っていると歩度調整のために欲しくなるのがタイムグラファーと呼ばれる時計の精度を測定するための機械。
ものはピンからキリまでと思っていたら、以外に自分が買ったWeishiのNo1000とやらがド定番な模様です。時計専門で動画サイト運営してらっしゃるオジサンなんかも同じ物使ってたりします。
専用の測定器が欲しくなる
自動巻き時計を好んで使う人の間では、日差で遅れる時計より進み気味の時計のほうが使いやすいということを多く聞きます。
自分もこの点に関しては、へそが真っ直ぐな方向を向いていて遅れる機械式時計は持ち歩くのは避けたいと感じます。
ただし、ネットで中古時計を見つけたときなど、それが進み気味に調整された時計だとは限りません。
やや使い込まれた時計だと、遅れる時計だから手放すなんて方もおられるでしょう。
自分で分解清掃などは敷居が高いにしても、せめて進み側へ歩度調整をしたいところですが、タイムグラファーなしでその辺の調整を試みるとどの程度の歩度に調整できたのか結果が分かるまで時間を要します。
進み側へ数10秒とか甘い調整でも確認にはまる1日以上は時間が必要になることでしょう。
そんな趣味レベルの時計の調整が、年に1度や2度の頻度では済まなくなったときに、やはり欲しくなってしまうのがタイムグラファーというわけです。
タイムグラファーさえあれば時計の調整に無駄な時間を費やすことがなくなり、オーバーホールが成功したのかどうかという心配にもすぐに答えが出るようになるでしょう。
タイムグラファーNo1000
さて、No1000というグレーの本体のよく見る機械はどのようなものなのでしょう。
ネットの画像なんかだとコンパクトに見えますが、本体は結構大き目で場所をとります。
裏には、マイクと電源プラグの差し込み口があって、左に見えるUSBポートはFrequencyCalibrationと書かれています。内部で発生する周波数を微調整できる機能があるかのように見えますが取説を読んでも詳細は不明です。
梱包の中身は、本体とスイッチを兼ねた電源アダプター(12V)、時計の振動を検知するマイクのようなものが入っています。
この3つをつなぎ合わせって使うといった実に簡単な構成の測定器です。
測定方法
タイムグラファーNo1000を使って計測できるのは、日差、振り角、ビートエラーなどです。
計測法法は、マイクに時計本体またはムーブメントを設置して(挟み込んで)電源を入れるだけの手順。
時計の振動数はタイムグラファーが検出してくれNH35なら21600、ETA2824なら28800を自動で表示します。
画像は、NH35を計測中に表示されたデータで、画面上の白帯部分に左から日差、振り角、ビートエラー、振動数されているところです。
このデータですと日差は、調整できていますが振り角が足りないのでオーバーホールしましょうといった感じです。
趣味の時計いじりで、振り角やビートエラーを気にしたらキリがないので自分の満足いく範囲内の日差に収まれば、あとは割り切りが必要でしょう。
趣味を楽しむために用意した専用の機械ですので、精度の追及はほどほどに留めておきたいものです。
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