NH35(4R35)のテンプ取り付け用に治具を作成

時計用の工具と関連機器

NH35を使った時計のオーバーホール用にテンプ受にテンプを取り付けるための治具を自作してみました。

ここまでやってから思ったのが、オーバーホール時に「てんぷ一式」の交換が必要なケースでは、先にてんぷ受に「てんぷ」を取り付けるより、プレートに「てんぷ一式」を置いてからてんぷ受も固定、その場でセットするやり方のほうが正解なのではということ。

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NH35用に作成した治具

自作した治具は部品取りに使用した7S26の地板を大きく削り加工したものです。

7s26の地板を加工

テンプ受けを固定する際に天真が治具の穴に入っているか確認できるよう内側まで大きく切り取っています。

てんぷ取り付け用治具

これで当初の目的は達成できていますが、先に説明したとおりテンプを新品に交換する場合、ヒゲゼンマイを歪ませることなく組み立てるにはテンプ受けと一緒に先に地板に組んでしまったほうが安全で正攻法なのではという疑問があります。

ネットにある7S系のオーバーホールなどを参考にすると、どうしてもテンプ受とテンプは予めセットされているのが常識と思ってしまいますが、それはパーツを一切交換しない分解清掃だからかもしれません。

実際のところ本気になれば正解資料にはありつけることでしょう。

様々なケースでトライしてみる

これまでテンプの組み込みを何度か試した経験から、地板の文字盤側にあるスプリングを取り付けた状態でネットの動画のようにテンプを元に戻すのはプロ技でしかありません。

趣味で時計を楽しむ立場としては、ここは無理をせず様々なケースを試し正確に動く時計の組立方にトライする必要があると考えます。

既出の情報を参考にすることの他にも、組み立てる際に少しでも違和感や「組立時に抵抗を感じる」または何度繰り返しても上手くいかない場合は、他に最適な方法があると仮説を立てることが無難であって、それは時計の機械でも例外ではないでしょう。

いろいろ考えると今回作成した治具は無意味なものになりそうですが、オーバーホール時のテンプ受けの仮置き場所(作業を長期に中断したいときなど)としては有効に使えそうです。

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