リューズパイプ(チューブ)の交換に挑戦:ダイバーズSBDC031失敗編

SEIKOの純正パイプSBDG031 アナログ腕時計

初挑戦でとりかかってみたリューズパイプの交換ですが結果は軽く撃沈してしまいました。

今回の失敗を生かして、さらにサンプルとなるリューズパイプを探してみることにします。

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仮組み状態の新しいリューズ

こちらが人柱買いリューズをダイバーズウォッチへ組み込んだ状態。

斜めに入ったリューズ

よく見ると斜めに入ってしまっています。

問題は少し斜め方向に入ったということにとどまらず、入れたパイプがほぼネジロック剤によって固定されているだけで常用ではリューズに内臓されるスプリングのテンションに耐えられそうにありません。

社外品のパイプを使って修理SBDG031

また、少しの衝撃が加わっただけでもリューズがパイプごと飛び出して、最悪の場合は紛失してしまうでしょう。

そんな控え目に済ませたい報告となってしまいました。

そして以降が詳細な失敗報告になります。

ネジ山が損傷したパイプの撤去

目論見通りとは行かなかったリューズパイプの交換ですが、失敗例の参考にアップしておきたいと思います。

SBDG031潰れたネジ山のパイプ

先に役にネジ山が削れ役に立たなくなったリューズパイプの表に出ている部分を、太めのドリルで削り取ることにします。

突き出た部分だけ削り落とせば、後は下穴を広げるだけでよいかと思っていたのですが、そう簡単にはいかない様子。

ドリルで面取りする

この純正のパイプは、ステンレスだったようで普通の鉄鋼ドリルでは思ったように削れません。

しかたなく、下穴に近いサイズのステンレスまで削れるドリルに交換して削ることにしました。

ケースの面から出ている部分を面取りするだけなら太めのものが平らに削れてよかったのですが、細めのものは面取りだけでは済まず下穴まで拡張してしまう恐れがあります。

M2.6のタップを準備

雌ネジ切りのために用意したタップはM2.6。

覚悟はしていたのですが、購入したパイプよりピッチが広め。

リューズパイプとM2.6並目ネジ

ホムセンよくあるネジより狭いピッチ

というよりリューズパイプのネジピッチのほうが特殊のようです。

この狭いピッチのタップは、どうやら素人では入手困難な模様。

何の規格に基づいたネジなのか甚だ想像すらできません。時計用の規格なのか、ISOなのか、単に細めな規格だが流通がないだけなのか、はたまたベルジョンのタップだと使えるのか・・・?。

とりあえずケース側は並目のピッチでネジを切って、一発勝負でパイプをねじ込むことに決めました。

ケースに雌ネジを切る

ケースの穴に2mmのドリルを通したところでゆるゆるなのですが、M2.6に必要な下穴には足りないようでタップはキツメです。

少し太めのドリルを使ったり工夫しながら溝を立て終わったところでパイプではなく対応ネジを入れてみたところこちらはピッタリ。

新しいリューズパイプの設置

あとはピッチの異なるパイプをねじ込んでいけばよいのですが、ピッチの異なるネジはそもそも雌ネジにハマりません。

どちらかのネジ山が潰れるだけでなんとか入るだろうと甘く考えていましたが、その一発目にガッチリ斜めに入ってくれました。

悲しいことに、この初回の失敗により後はありません。

これは、細いドリルを面取りに使ったことも影響したことでしょう。入口が傾いていたから斜めに入ってしまったようです。

ちなみにケース側の雌ネジにはダメージが少なくパイプの素材が柔らかすぎでした。

交換可能なリューズパイプは消耗品ということでしょうか。

パイプにネジロック剤

以上が作業の顛末で、パイプにネジロック剤をつけ力ずくで垂直にねじ込み直し仕上がったのがページ上にあった画像のケースです。

このネジロック頼り状態のケースでしばらく遊んでみるとして、すでにネジ切りまでしてしまっているので今回と同じ太さのパイプを使うには半田か何かで穴の内側に肉を盛るなどが必要でしょう(現実的ではない)。

そうなると、ケースを熱にさらすことになるのでベゼル外して風防のパッキン外してと・・ダイバーズの定番カスタムに似た作業が出てきそうです。

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