時計のオーバーホールでテンプを上手く入れるヒント【セイコー6R、4R、7Sの場合】

6R15ムーブメントにテンプを入れる メンテナンス

時計を趣味で楽しんでいる立場では、オーバーホールのときに欠かせない「テンプの入れ方」については未だに難関な部分です。

それでも最近になってようやくDIY派なりにコツのようなものが掴めてきたので一つの「ヒント」としてまとめることにしました。

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テンプをセットする際に押さえておきたいポイント

組み立て中の機械にテンプをスムーズに入れるためのに押さえたておきたいポイントは、「天真を地板に入れる、振り石をアンクル竿に合わせる、テンプ受けを地板に載せる」の3つです。

この一つ一つの手順を確実にクリアすることでムーブメントに取り付けたテンプを動作させることができるようです。

今回、この一連の工程を動画としてもまとめてみましたので併せてご覧いただければと思います。

天真を地板へ確実に差し込む

アンクル竿の向き

アンクル竿は入れやすい外側に向けて置く

ピンセットでテンプ受けを持つ前に、振り石と合わせるアンクル竿を外側(画像では左)に向けておきます。

最初に地板にある小さな穴(ほぞ穴)の位置を確認しながら下側の天真を確実に差し込みます。

天真が入る瞬間

ちょうど天真が地板に入る瞬間

このとき天輪の水平角はアームの向きで確認します。

入れやすい角度については別ページにまとめたものがあります。

ここで注意したいのは天真と地板の穴をルーペで直接覗き込むこと。動画サイトなどを参考にするとどうしてもカメラと同じく上方向から確認しがちですが、最初のポイントはムーブメントの横から見たほうが明らかに作業がしやすいです。

ちなみにプロが使う作業台は普通の机より板面が高い位置にあるので機械を横から見るのも容易いのでは?と想像しますがどうでしょう。

振り石をアンクル竿に合わせる

角度を付けて入れてから回す

差し込んだ下側の天真を軸にしてテンプ受けをゆっくり回しこむ要領で振り石をアンクル竿に入れます。

なお動画では機械台のほうをもって回していますが自分のやりやすい方法で良いかと思います。

低い姿勢を保ったまま受けを入れる

このとき入れた下側の天真が抜けないよう低い姿勢を保った状態で動かします。ここで欲張って上の天真まで入れてしまうと力が加わってしまったとき天真が折れやすいので注意です。

テンプ受けを地板の定位置へ載せる

最後に、ピンセットで持っていたテンプ受けを地板の定位置へゆっくり載せます。

テンプ受けの固定位置

矢印の2か所に合わせて載せる

このときテンプ受けの幅の狭い側にある穴に地板にある支柱を、受ネジを止める穴には雌ネジが切られているスリーブを入れるようにします。

テンプ受けの位置を正確に置くことができれば、そのタイミングで天真の上側もテンプ受けの穴に入れることができます。

つまり、下側の天真の先が地板に入っていてテンプ受けもポイントとなる2点に確実に固定できていれば最後に残っている天真の上側の先端もテンプ受けにある穴に入りやすくなるということです。

他のムーブメントでも同じ手順で動かせる

今回は作成した動画では、6R15Cを使って検証していますが同じ方法で4R35BとNH35Aでスムーズにテンプを入れることができました。

基本的な構成のムーブメントなら他のメーカーのものでも、ここでポイントとして取り上げた部分を応用できれば難なくスムーズにテンプを置くことができるのではないでしょうか。

それでも、テンプの入れ方については時計のメンテナンスでは難易度が高い部分なので練習用の機械を用意して技術の習得が必要なのは間違いないので、ここでの解説も自分で正しいやり方を見つけるための一つのヒントとして役立てていただければと思います。

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