オリエントの初代レトロフューチャー「黒文字盤カメラモデル」自動巻き時計

初期モデルのレトロフューチャーカメラモデル アナログ腕時計

メカニカルな雰囲気が漂うオープンハートの機械式時計にクラシカルなイメージを持たせたのがオリエントスターのレトロフューチャーシリーズ。

今回取り上げるのは「レトロフューチャー」のカメラをモチーフにしたモデルです。

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黒文字番にシルバーベゼルFH02-C0 CA

このカメラモデルのレトロフューチャーの特徴は、文字盤の中央部分がクラシックカメラの絞りをデザインしたものであると言われています。

WZ0031FHの文字盤

この中央から円弧を描いて延びる線が描かれている部分は、外周の分針用の目盛りとは分離しているのが他の一般的な時計と大きく違って行いて、この中央部分はムーブメントにネジ止めされているように見えます。

てんぷが見えるオープンハート

テンプの動きが見て取れるのは他のオープンハートと同じ作りですが、このカメラモデルでは文字盤のテンプ部分もカメラに見立てて小さく丸いレンズでカバーされているとのこと。

文字盤にもレンズがある

テンプの動きが見れる部分にもレンズがある?

らしいというのも、表面の風防も中にあると思われるレンズも透明なガラスなので判別しづらい状況です。

この9時位置のレンズは、下で解説している限定モデルのWZ0071DKでは分かりやすくブルーの色がついています。

また、カメラモデルでは巻真の部分も文字盤が長方形にくり抜かれて時刻合わせの時に巻真の動きが見れるようになっています。

オリエントのレトロフューチャーシリーズには、カメラモデルの他にギターや車、自転車などをモチーフしたモデルが存在します。

ケースのデザインもカメラの装い

レトロフューチャーの凝ったデザインは時計のダイヤル部分に止まらずケースにも工夫が施されています。

リューズとリューズガード

リューズとリューズガードの部分もクラシックカメラの軍艦部分(カメラの上面)に見立ててデザインされているそうです。

初期カメラモデルの文字盤とベゼル

ベゼルは逆回転防止機能あり

ベゼルはダイバーズウォッチと同じく反時計回りに回転させて使える仕様で逆回転防止機能がついています。

また、裏蓋はスケルトンで4カ所でネジ止めされています。

10気圧の防水機能を備えていてリューズはねじ込み式ですが、大きめのリューズガードのせいかねじ込みづらく感じるのが難点といったところ。

初代カメラモデルの特徴

シースルーバック

このカメラモデルは裏蓋にFH02-C0 CAの記載があって、2005年発売の初期型と同じデザインのものと思われます。

シルバーに黒文字盤で金属ブレスで販売されていた本機の型番は「WZ0031FH」。時計本体にはWZから始まる文字列の記載はありません。

初代レトロフューチャーカメラの仕様

2005年に発売が開始されたレトロフューチャーカメラの主な仕様は次の通りです。

ケース径 約40mm(リューズ部分を除く)
厚み 約13.5mm
ムーブメント 46S54(自動巻き)
パワーリザーブ 約40時間
防水 10気圧

搭載している46S54ムーブメント(23石)には手巻きや秒針停止機能がありません。この点については後の再販モデルで機能追加されています。

初代レトロフューチャーには次の種類のモデルが存在します。

型番 特徴
WZ0031FH ブラック文字盤
WZ0041FH ホワイト文字盤
WZ0181FH ブラック文字盤・革ベルト
WZ0191FH ゴールドケース・ブラック文字盤
革ベルト

ベルトは交換済み

このページに掲載してるのはWZ0031FHで、もとは金属ブレスの仕様ですがカーボン調のベルトに交換してしまっています。

ベゼルがゴールド調で革ベルト仕様のWZ0191FHが発売当時このシリーズでの旗艦モデルとされていたようです。

2010年発売スペックアップモデル

レトロフューチャーシリーズのカメラモデルは、その後2010年にスペックアップされ秒針停止や手巻きの機能が追加されました。

再版されたスペックアップモデルは初代モデルと細かな部分で違いがあり、文字盤にある巻真の切り抜き部分から見える形状に違いがあります。

初期モデルとスペックアップモデルの違い

初代モデルでは、時計の中央部分に白い(シルバー?)歯車のようなものが見えます。またスペックアップモデルではリューズ側に白っぽく見えるパーツが縦に垂直に配置されていて初代モデルではこの部分のパーツは若干斜めに置かれています。

文字盤のデザイン

中央付近に歯車が見える初期モデル

文字盤に見えるネジの頭の位置(2か所)も微妙に異なっていて、他にも細かな部分に違いがあるようです。

また、スペックアップモデルではローターの「OrientStar」の文字が黒に塗り込まれているのが特徴です。

型番 特徴
WZ0051DK ブラック文字盤
WZ0061DK ホワイト文字盤
WZ0071DK ブルーベゼル・ブラック文字盤
WZ0041DK ゴールドベゼル・革ベルト

この中で、ベゼルがブルーのWZ0071DKは60周年記念モデルとして他のモデルより先行して発売されていて300本の限定モデルになります。

2020年のリバイバルモデル

更に直近では2020年にレトロフューチャーカメラがデザインを一新して登場していますが、2020年モデルではパワーリザーブのインジケーターがなくなり12時位置にはオリエントのロゴマークが入っています

型番 特徴
RN-AR0201B シルバー色のケースとベゼル
RN-AR0202E グレーのケースとベゼル
RN-AR0203Y グレー色ケース
ブロンズ色ベゼル

この70周年記念モデルでは、パワーリザーブインジケーターと巻き芯部分の切り抜きがなくメカメカしさが弱くなってしまっていますが、その分気取らない奥ゆかしさのようなものが演出されているように見えます。

パワーリザーブインジケーター

初代モデルのパワーインジケーター

現状で3世代に分かれるレトロフューチャーですが、今回の初期モデルにはスモセコにパワーリザーブの組み合わせもあって、よりお洒落感が楽しめる時計になっています。

また、初代の発売からは20年近く経つことを考えるとレトロという意味合いに深みが出ていて、そうした味わいが感じられるのも初期モデルの特徴の一つである言えるでしょう。

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