時が流れ進化した手巻きアナログストップウォッチの趣【SEIKO:88-5061】

手巻きのアナログストップウォッチ 壁掛け・置時計

手巻きの腕時計が好みですが、どれほど愛着をもっていても竜頭でゼンマイを巻き上げ時刻合わせをしてしまえばあとは磨くか眺めているしかない存在のものです。

特にそのことに不足を感じることもなく、あとは当たり前に時計を身につけるだけではありますが、あるとき昔あった手巻きのストップウォッチなら巻き上げた後もボタンをカチカチしながら動きを確かめたりはできることを思い出しました。

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手巻き式ストップウォッチの記憶

ストップウォッチのボタンもカチカチさせて遊ぶものではありませんが、手持ち無沙汰にイジっていたところでその耐久性から簡単に壊れるものではないと昔から思っていたところです。

というのもアナログストップウォッチがまだ全盛期だった頃(詳しくは予算の都合が付き始めて教育現場にもデジタルストップウォッチが姿を見せ始めた頃)当時の私は学校の部活動で水泳なんかをしていました。

秒針が30秒で1回転

当時物のストップウォッチ

そんな時代の記憶ではありますが、大会(競技会)に出かけた際に、自分の学校の仲間が出場する場面ではストップウォッチでタイムを確認したりするのですが、仲間の泳がない間は割と退屈でストップウォッチのスタートストップを一気に押して0.1秒で止めることができるかなんてことを試したりしていました。

学校の備品がどれほど大切かという意識もなく、だいぶ激しい扱いをしたのを覚えています。

そのとき、デジタルストップウォッチは学校の備品として一つだけあったのだろうと思います。陸上部などほかの部と使う機会が重なったときは使えないものでした。

最終期のモデルはリセットボタン付き?

SEIKOの88-5061

そのほか、アナログストップウォッチについて覚えているのはリセットボタン付きが多かったかなといいうこと。

これは、リセットボタンのない竜頭だけのストップウォッチを渡されたとき針の戻し方が分からなかったことを覚えているためです(ストップ後にもう一度押すだけですが)。

このリセットボタンを押したときに針が一気に0に戻る感触も他の機械では味わうことができない独特のものでした。

今思うにリセットボタンがあるタイプは当時としては新しいモデルだったのではと考えます。ネットで現存で残っているストップウォッチの画像を見てもリセットボタンなしの個体は劣化が進んでいるものが多いように見受けます。

また、普段の練習場面で記録を測定する際には秒針が30秒で1回転するタイプが必須だったのも記憶として確かに残っています。

振動数が違う2つの機械式ストップウォッチ

左は1回転で30秒、右は60秒

秒針1回転で60秒を計測するタイプのものだと読みやすいのですが、測定単位が0.2秒(目盛りが0.2秒刻み)なので大雑把なタイムしか測定できないのが難点でした。

30秒で秒針が1回転するSEIKOの88-5061

30秒1回転の文字盤

秒針1回転で30秒の仕様のものは、タイムが読みづらい変わりに0.1秒単位で計測できたので、単純に考えても記録の更新が確認し安い優れものだったという評価になります。

デジタルならさらに0.01秒単位まで測定できていましたが、当初練習の場では使わせてもらったことはほぼありませんでした。

デジタルな時代に動きを楽しむなら60秒で1回転

30秒1回転の文字盤

手巻きのアナログが主流だった頃、より詳細なタイムが測定できるのは秒針が1回転30秒のストップウォッチで1回転60秒のものはそれに劣るものでした。

60秒1回転の88-5061

しかし、手巻きのストップウォッチに測定の精度を求めることが無くなった今、その両方を手に取ってみると動かしてみて楽しいのは意外にも60秒で1回転のものです。

30秒1回転のストップウォッチは機械の振動数が高く耳に当てて音を聞いてみると動きが小刻みなのが分かります。

スッキリして読みやすい60秒1回転の文字盤

60秒1回転は読みやすい

それに対して、60秒1回転のものは振動数が低く甲高いカチカチという響きがゆったりとした時の流れを感じさせ「忙しさ」がありません。

また、60秒1回転のほうの文字盤は数字が二重に重なっていないのでスッキリして読みやすく。また動きもテンポを追うことができ機械らしさが感じられます。

当時の評価とは入れ替わってしまった二つのストップウォッチですが、これらのゼンマイを巻き上げボタンを操作させると何時もと違った時間が流れるような感じがして気持ちも新鮮にリセット出来そうな趣を楽しめます。

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